バイクといっても幅広いですが、DT50は今となっては旧車の部類に入ります。旧車とは現在の規格と異なる基準で製品を作られている為、その年代ごとに個性があります。
その年代ごとの個性に魅力があり、その個性が車両維持の問題点ともなります。
大切なのは、入手前の車両の見極めです。特別な技術が無い場合、趣味の範囲で楽しむ人に出来る事は良質車両入手が7割、維持管理2割、修理やカスタム1割。ほぼ最初の車両入手の時点でそのバイクと過ごせる時間が決まります。
私の所有したバイクの整備記録から旧車DT50の入手注意点や手軽なカスタムについて解説します。
適正車両の選び方
排気量49ccの水冷2スト単気筒エンジンを搭載した原付1種のオフロードトレールだったヤマハ・DT50が発売されたのは1982年6月ですので、およそ30年前のバイクになります。
車格は250㏄近くありますが、排気量は50㏄です。最高出力は7.2psの6速ミッションで、車体の乾燥重量は75kgと軽量で高出力な本格車両です。
体の大きな人にオススメ
自分の場合は身長が186センチと大きく、出来るだけ大きくてスポーツな走りをしてくれるバイクを探していました。NS-1かDT50のどちらか状態いいもの見付けたらすぐに購入するつもりでした。
NS-1も車格が大きくてメットインスペースがあるから魅力的です。50㏄のジャンルで言えばやはり2ストロークが一番パワーも出てるし楽しいエンジンなので、車格の大きな50㏄2ストと言えばこの二択になりました。
適正サイズを見極める
まず大事なのはバイクは乗り物である以上、出来る限り適切なライディングポジションを取れなければ危険です。
自分の体格に適したバイク選びをしましょう。
知人はKLXというKawasakiの大きなオフロードバイクに乗っていましたが、明らかに片足でつま先立ちだったので、良く立ちごけしてレバーを折っていました。いくらいい物を入手しても、コケて壊していては意味がありませんので体に合った車両を選びましょう。
購入前の車両状態確認
- DT50は2ストロークのキャブ車ですので、まずはエンジンが確り動くか。
- 至る所傷んでいるのが普通なので、オイル滲み等確認して修復必要な費用を確認。
- 修復パーツも中々程度のいいものが手に入らないので、交換した場合い掛かる金額
- フレームは自宅で気軽に交換出来ないのでサビの具合を確認。
上記4点は必ず注意が必要です。旧車に錆は大敵です。エンジンが好調でもいつの間にか内側から蝕まれてゆきます。錆取りや塗装で修復できる範囲か確認する事は必須です。
エンジンも2ストはオイル滲みなど多いですので、キャブレター付近やエンジン周辺にい極度な異常が無いかを確りと確認してください。
車両を確認せずにインターネットなどで購入するのはやめましょう。ヤフオクで購入してそのまま修理できずに廃車にしてきた友人もいました。自分の目で見て納得して購入する事が一番大切です。また、購入前に確りとその車両の相場や交換部品の相場等、相場観を確りともって車両探しをしてください。相場を知らなければ搾取されてしまう可能性が高いです。
車両の素性を調べる
中古のバイクや車はやはり自分の目で見て確りと確認をする事、気になる点は必ずお店の人等販売者に確認をとる事が大切です。
私は学生時代のレーシングカートの経験から、2ストの基本的な機械部分に等人より詳しかったので、傷みや異音等の状態に注意して購入しました。
≫私のDT50の素性と思い出
私が購入した車両は、かなりの掘り出し物でした。年配の方が昔趣味の為に購入したものの、そのまま全く乗る事なく倉庫の中で保管されていた車両でしたので、走行距離500キロ程で相当綺麗でした。
実際に、バイク好きの人からあまりにも綺麗な外観に安定したアイドリングでしたので、ガソリンスタンドやコンビニでもよく声をかけられました。なにより、CDIをつけていましたが125㏄ 程度の走りはしてくれていました。色々な場所へ旅に出て思い出のあるバイクでした。
日常的な使用デメリット
日常的にDT50に乗る場合は、とにかくご機嫌取りとメンテナンス部品の持ち歩きと我慢する時間が必ず付きまといます。エンジンかけて直ぐにスタートしたい人は買うべきではありません。
冬の日の2ストはエンジンがかからないので、キーオフ状態で5回くらいキック踏み込んで強引に温めてからキーオンにしてチョーク引いて要約エンジンがかかります。しばらくアクセル吹かしたりして調子見て温めてから出発という儀式を毎日していました。
寒い日の注意点
寒い日にエンジンかかったからと言ってすぐにバイクから離れる事は出来ません。15分程暖気運転できた頃だろうと、出発の為にバイクへ向かうとエンジンが寒さで止まっていたりします。
そこから寒い中、朝からガチャガチャバイクをいじって、吹かしたりしながらアイドリングが安定するのを横に立ってコーヒーでも飲んでいられる人向きです。
いつも通りの時間にバイクにまたがり、いつもの時間に出発し、何事もなく走行できる日常の足を探している人には不向きです。
しかし、雪道の走破性には目を見張るものがありました。車体も軽いのでスライドしにくく、エンジンブレーキをコントロールするだけで凍結路面を走行出来ます。
暑い日の注意点
調度この写真を撮影した日、峠道で渋滞にはまってしまいました。すぐに水温マックスのオーバーヒート状態になる為、休み休み走るしかありませんでした。水冷とはいえ、やはり2ストのエンジン熱量と昨今の灼熱の夏に旧車では太刀打ちできません。目的地までにクールダウンさせる休憩が必要になります。
DT50は水冷なのでまだマシでしたが、空冷式の2ストローク車は坂道渋滞なんて地獄だと思います。
2ストロークの旧車はそれなりに時間に余裕をもって、最低限プラグとプラグレンチを常時持ちあるき、トラブル時に自分で直しながら走れる人向きです。
楽しく長距離ツーリングしたりオフロードツーリング行ったりするには厳しい車両だと自分は感じましたが、二輪で走る楽しさを教えてくれたバイクであり、普通自動二輪の免許取得を目指そうと決断させてくれたバイクでした。
とはいえ、100キロ程度の移動であれば特に気にすることなくプラグとプラグレンチだけもっていけば大丈夫だと思いますが、それ以上の距離はやはり電気系トラブルもありますので、それなりに準備が必要です。
まとめ
良質なバイクとの出会いは運次第です。考え過ぎずに必要なことを確認したら、思い切って購入に踏み切る勇気も必要です。
私の車両も購入した時は検討中の人が数名いましたが、現金その場で渡して強引に購入しました。いいな、と思ったバイクを手に入れられるチャンスは「今その時」だと自分は思っています。
皆さんも、チャンスがきたら逃さないように目的の車両をゲットしてください!
あると便利な物
DT50には見ての通り収納が全くありません。NS-1と違いメットインが隠れている事もありません。なので、私はくトップケースの取り付けをオススメします。
常にリュックなど鞄を背負っての移動は大変ですし、ヘルメットの収納にも出先で困ります。不要な時は簡単に取り外し出来ますので、最低限必要な装備としてトップケースを推奨します。
おすすめカスタム
爆発的な走り
自由な場所を走れる機会がある方にオススメなのがCDIです。
CDIの取り付けで時速100キロ程度は純正で出せます。しかし、旧車でやり過ぎは禁物なので許される時に適正な場所で遊べると楽しいですのでオススメできます。
止まる力
DT50は前後ドラムブレーキです。パワーや車格に対しての制動力が極端に低い印象があります。一度ブレーキの効きが悪くて前方の急ブレーキの車に追突しかけたことがありました。絶対ぶつかると思いましたが、ギリギリ前の車が横にそれたので前がひらけて助かりました。
止まる力を強化する事は経験上、強くお勧めします。
走行安全性
旧車のハロゲンバルブはライトが暗く視認性が悪いです。最低限の視認性確保の為にLEDバルブに替える事をオススメしますが、旧車感が少し失われてしまうデメリットもあります。好みの分かれる所です。
外観保持
旧車のシートの状態維持には必須です。カビや破れ対策にオススメです。私のDT50もある程度シートには薄いカビが生えていました。長く乗るには手入れが必須です。
最後まで読んでいただき有難う御座いました!
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タンデムスタイルの単独取材記事と特集記事にて私やバイクチームのバイクライフについて複数ページで紹介いただきました。コミュニティの作り方やチームの運営、わたし個人のバイクライフについてもお話ししています。
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