当ブログでは、子供の食育と植物の生態観察の一環として、子供達とプランター栽培を行っています。今回はイチゴの収穫が終わり、7月~10月の植え付けまでの期間の株の増やし方について解説します。
イチゴは多年草であり、繁殖用に伸びるランナー(繁殖用の茎)の先に出来る株を使用し、翌年のイチゴ栽培につなげて行きます。
根が張って成長してきたタイミングで10月頃に冬へ備えてプランターなどへ植え付けを行います。
自宅で10年程プランター栽培を行っている私が実際の経験をもとに解説します。
7月から翌年のイチゴ栽培準備開始
春の収穫の時期を終えると同時に翌年のイチゴの株を増やす作業に入ります。
イチゴはランナーと呼ばれる繁殖用の茎を利用して新しい株を増やしていきます。写真の葉っぱの下の部分から白い根が徐々に出始めますので、同時に9センチ程度のポリポットへ根を張る事ができるように準備をします。
ポリポットへ株を根付かせる
伸びてきたランナーから丈夫な物を選び、株の元として使用します。
根付かせる際のポイントは植え付けの時と同じくクラウン(株の中心の芯になっている部分)を土に埋めない事です。慣れない間は、専用の固定ピンを使用すると安定して株を定着させる事ができます。
固定ピンの自作方法
固定ピンは簡単に自作する事も可能ですが、比較的勝手に取れやすいです。ランナーの反発力に負けて土から離れやすいので慣れない方はやりにくいはずです。
ランナーも柔らかい紐ではありませんので、固定ピンには硬い茎を押さえつける固定力が必要になります。
<必要な道具>
- 書類用クリップ
- ニッパー
どこにでもある書類用のクリップをニッパーでカットすると、U型の簡易固定ピンを2つ作る事ができます。実際に土にさすと直ぐに抜けてしまうので、ポットの土を良く濡らして手で固めてから風の無い日に行うなど工夫が必要です。
出来れば簡易の物より固定ピンを使用する事をオススメしますが、どうしてもお金を掛けたくない方は、落ちているクリップをカットして使用できるのでお試しください。
1つ目の株は使わない
親株から子株へと増えて行きますが、親から数えて1つ目の株は親の病気を受け継いでいる事が多く、翌年の栽培用の株には向きませんので処分します。
上の写真ですと、茶色のネットを被ったプランターの中が親株なので、1つ目のポットは子株1、2つ目のポットが子株2となります。ですので、子株1にあたる株は使用出来ません。
たとえ子株2であったとしても、葉っぱが3枚~4枚に成長しなければ栽培に不向きな株となりますので使用出来ません。子株2以降で葉っぱが3枚~4枚程度の株を残して翌年の栽培に使用します。
上手くポットへ根付いたらランナーはカットしても問題はありませんが、私は後で解りやすい様に残しています。
ランナーのカットの際は、親側を長く残しておくと翌年植える際に植えやすくなります。親側のランナーの反対方向へ実ができるからです。植え付けの際にプランターの端へ実の出る方を外にして植えるなどすると、実を土に付けずに栽培できるので衛生的です。
その分外敵からの被害にあいやすくなりますので、工夫が必要になります。収穫の時期が終わるとまた実の出来ていた方向へ親となった子株達がランナーを伸ばしていく事になります。このように、親から子へと受け継がれていきます。
上手く根付いたら木陰へ
根が張ってくる頃になると、夏が近づいてきます。株を増やしている間に夏になる事でしょう。イチゴは暑さに弱いため、照り返しを避ける工夫や地熱を避ける為のかさ上げなどが必要になります。
ちょうどいい木陰など場所の確保が難しい場合は、エアコンの効いた日の当たる室内などへ避難が必要になります。イチゴの株の周囲への打ち水なども有効ですので、家庭環境に合わせて暑さと強い日差しを避けるようにしてください。
夏を超す事ができたら植え付けへ
無事に夏を超す事ができたイチゴの株は、10月中頃の涼しくなってきたころに大きなプランターへ植え付けを行います。
この際ポットの底で根がびっしりと絡まっていたら、少しほぐして植え付けをしましょう。無事に植え付けを終える事ができたら、あとは冬の休眠期に入りますので春までは手がかからなくなります。
またシーズンに入ると花をつける事でしょう。
ランナーから上手く根付かない場合
上手くランナーから根が張らない場合、ランナーが上手く伸びて行かない場合は今親株が入っているプランターなどが小さすぎる可能性があります。根が張らないとランナーは今より伸びていく事ができませんので、根を気付付けないように別の大きなプランターなどへ植え替えを行いましょう。
どの植物でも同じことが言えますが、必要なプランターのサイズが解らない場合は大きなものを用意しましょう。外に伸びて見える大きさと同じだけの長さの根をプランター内へ張る事ができるようにするイメージです。
また、深く植え込み過ぎている場合もありますので、イチゴの株はそっと土の上に置く感じで十分です。穴を掘って植えてしまうと、クラウンという株の重要な部分が土の中へ埋まってしまい成長が止まってしまいます。人間を手足まで土の中に埋めてしまうのと同じ事です。土の上に立たせてあげましょう。
まとめ
上記5点が今回の記事のまとめとなります。
イチゴは水を好み暑さを嫌い夏の直射日光に弱い植物です。浅い場所に根を張り1年間を通して成長する多年草です。
新しくイチゴの株を増やす事に成功したら、翌年の春を楽しみに待ちましょう。
最後まで読んでいただき有難うございました!
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