10年以上前に販売されていたダイハツのソニカという軽自動車をご存じでしょうか?
短い期間の販売ではありましたが、今また中古車市場で注目を集めるハイクオリティーな軽自動車で、カスタムベースとしても人気があります。
上戸彩さんのCMでお馴染みでしたが、トールタイプのワゴンが軽自動車界で主流となる転換期の発売となり、短命となった歴史があります。
ソニカの走りは軽快です。
RSリミテッドにはマニュアルモードが付いており、7速ミッションモードによる走行が可能です。
内装も現代の軽自動車には無いクオリティーとなっており、シートは当時の高級セダンであるセルシオのシートをベースに考案されており、快適を追求して作られている事が良く分かります。
その質の高さゆえカスタムベースとしても人気です。
ソニカをカスタムベースにしたい人や購入討中のひとに、ソニカが走りと実用性を両立している魅力を伝えて行きたいと思います。
実際に5年間子育てに使用し、故障して手放すまでカスタムして乗ってみた私が紹介します。
外装カスタム方法の紹介
ソニカの事をマニアの中では「カピバラ」と呼ばれています。
正面から見ると、カピバラのように見えるシャープなフロントフェイスに流線型のボディーが由来です。
この特徴的な外観が、好みの分かれる部分でもあります。
様々なカスタム方法がありますが、実際に私が行った効果のあるカスタムや便利グッズを紹介します。
インチアップ
ソニカは10年以上前の車ですので、車高が現代の車と比べると比較的高く見えます。
しかし、ホイールは純正で15インチを使用しており、当時の軽自動車としては大径ホイールでした。
しかしながら、現代の車と並べると少し前上がりで全体的に車高が高い印象をうけます。
私の場合は、フロントにローダウンサス(車高を2センチ程落とすサスペンション)を使用し、前後の車体からホイールのリム(フチの部分)までの隙間を均等に揃えました。
ホイールは17インチの社外品(レアマイスター)を用意し取り付けました。
これだけで、外観イメージは相当変わります。
ホイールは大きすぎると違和感が出てきますので、好みが現れる部分です。
私は17インチを取り付けていましたが、個人的には16インチくらいが日常的な使用を考えるとオススメです。
17インチまでインチアップしてしまうと、タイヤを低扁平率(厚みの無いタイヤ)を使用する事になります。
低扁平率のタイヤは空気圧が下がっていると、ホイールを段差でヒットしバースト(パンク)したり、ビード(タイヤとホールの取り付け面)が外れてホイールで走行してしまう事になります。
タイヤの種類にもよりますが、当時17インチにヨコハマタイヤのSdriveを履かせていましたが、引っ張り状態でした。
インチアップに関しては、前後のバランス感を重視するのであれば、ローダウンサスでフロントを数センチダウンしてからホイールを取り付けると前後の高さが均等になりますのでお勧めです。
お店によっては極端な引っ張りタイヤを受けてくれない業者もあります。
17インチを使用したい場合は低扁平率タイヤを引っ張って取り付けしてくれる最寄りのお店を確認しておく事をオススメします。
通常の扁平率(扁平率50%前後)のタイヤと違い、タイヤやホイールへ傷を入れてしまいやすいので扁平タイヤの組付けにはコツと注意が必要な作業だからです。
リスクを嫌って避けるお店もありますので、知識としても知っておくと良いでしょう。
40扁平程度だと問題ないとは思いますが、店のスタッフの技量にもよりますので、念のため注意が必要です。
タイヤの空気圧管理の方法と、メリットの詳細は下の参考記事でしょうかいしています。
自宅でのこまめな空気圧管理を推奨しています。
パワーアップ方法
私の場合、古い車に無理をさせて壊してしまうのが嫌でしたので簡易コンピュータ(ミニコン)で走りの質を少し変えて楽しんでいました。
やはり、ソニカのように古い車となると、内部のパイプ類や樹脂製品の痛みが激しいです。
急にかかる負担が高まるとパイプ割れやエンジンの排熱が追い付かなくなります。
私が取り付けたミニコンというコンピュータは、若干コンピュータをごまかし安全な範囲内で出力を操作する仕組みのコンピュータです。
結果的には、最初の数日程度は変化を感じましたが、大してパワーが出るようになる製品ではないのに燃費が結構悪くなてしまいました。
ミニコンの方でスポーツモードからエコモードにへ切り替えて、低燃費走行していました。(ミニコンは、スポーツ・ノーマル・エコ走行モードが切り替え可能です。)
サウンドチューン方法
マフラーは昨今の規制強化で認可を受けた製品のみしか取り付けした状態で一般道を走行できなくなっていますので、交換はしませんでした。
車やバイクは近年音や排出ガスの規制が非常に厳しくなっています。
排出ガスや音量規制で無くなった車やバイクの人気車種は非常に多いです。
リサーキュレーションバルブを使う
リサーキュレーションバルブを使用し、気分に応じて少し音を出して遊んでいました。
リサーキュレーションバルブは社外品で言う所のブローオフバルブと似た位置づけです。
リサーキュレーションバルブを使用した音遊びは二種類あり、大気解放とバックタービンで音を出す方法です。
一部ホースを外すと大気開放出来るので「プシュン!」と音を鳴らせますが、エンジンルーム内がオイルまみれになる事と、このオイルは空気中に開放してはいけない有害ガスを含みますので、法的に行ってはいけません。
本記事内では違法行為に当たる為紹介しませんがご了承ください。
バックタービンを使う
私は、バックタービン仕様にして「キュルルル~」という音を出していました。
恥ずかしくなって直ぐに止めましたが、こういった遊びも出来ます。
後ろのパイプを外して塞ぐだけの簡単な作業です。
バックタービン仕様に関しては賛否両論あり、タービンブローの原因を作るという意見もあれば10年以上バックタービン仕様にしてドリフトしていても全く問題ないという人も多いです。
本来は空気の通路を塞いで疑似的に音を出すわけではありません。
通常はレースなどで大型の高強度・高加給圧タービンを使用する事で高圧縮空気を放出しきれずタービンまで戻ってしまい音が出る事が由来です。
使っているタービンの質がレース車両と市販軽自動車とでは全く違うため、ソニカでは疑似的に出口をふさいで圧縮空気を解放せずにタービンにぶつけて音を出します。
バックタービン音を疑似的に出す音遊びは、レース車に憧れてやってみる人もいれば、ただ単に音が好きでやる人もいますので自由ですが自己責任で行うサウンドチューンです。
熱対策方法
ソニカは熱を上手く利用して車の性能を引き出そうとした設計です。
ですが、10年以上前と今とでは最高気温や舗装路面の面積、オール電化の普及で辺り一帯がエアコンの熱交換の排熱で高温となるなど、環境変化が非常に大きいです。
さすがに十数年先の環境変化まで開発者が読み切れないのは当然かと思いますが、熱を利用する造りが明らかに仇となっています。
常に走行している状況なら問題ありませんが、発進停止を繰り返す街中や渋滞の道路上では停車中に熱を放熱できなくなります。
それを改善する為にボンネット下の防水パッキンをバッテリーの上部以外を切除し、ボンネットとの隙間をつくりそこから熱を排熱していました。
バッテリー以外はエンジン上面も樹脂パネルでおおわれていますので、雨水も支障はありませんでした。
この方法が最も効果があった熱対策となりました。
念の為、走行中の排熱も効率化するために隙間のすぐ近くにボンネットモールを設置しました
ボンネットモール設置により、走行中の負圧によりボンネット内の熱を隙間から引っ張り出す仕組みを強化しています。(何もしなくてもワイパー付近は負圧発生ポイントになっています)
この対策により、エアコンが止まる事もなくなりましたし、走行中も快適にエアコンが効くようになりました。
下記記事で紹介しているエアコンガスの補充による効果もありますので参考にしてください。
ボンネット内排熱強化の必要性
ソニカはエンジンルーム内に非常に熱がたまりやすい構造となっています。
その関係で、昨今の灼熱の夏に耐える事が出来ずコンプレッサー保護が働いてしまい、エアコンが送風になってしまいますが、故障ではなく当時の仕様です。
この送風状態はエンジンが冷えるまで切り替え出来ませんが、エンジンルームが密閉されている車なので走行し続ける以外に冷える事はありません。
夏の舗装路で渋滞中など特にエアコンが確りと効きません。
駐車後にダクトの上に手をかざすと、凄い勢いで熱が立ち上っているのが分かります。
エンジンルーム内の熱を外へ逃がす仕組み作りは、大体の方が快適に使用する為には必要になる対策ですが、勿論そのまま我慢できる程度なら気にしなくていい部分です。
個人の感じ方の差もありますので、エアコンの効きや車の性能面を気にする方にオススメ出来る熱対策です。
上記内容以外にもフォグランプLED化など詳細な外装関連カスタム記事は下記掲載関連記事を参考にして下さい。
暑さの感じ方は人によって変わりますので臨機応変に対応しましょう!
私は夏にソニカに乗る時は、暑いからいつも携帯扇風機持って乗ってたよ♪
うちの子供には対策していても少し暑かったようですね。
内装カスタム方法の紹介
内装は直接触れる部分ですので重要度は高いと思います。
私の場合、小さな子供二人の保育園送迎や、近場のお出かけに使用したりしていましたので色々と対策が必要でした。
また、直接触れる場所を自分好みに使いやすくする事も日常的な満足度を向上させる為には効果的です。
私が、実際にやってみて効果のあった例を紹介していこうと思います。
シートカバーで汚れや劣化対策
私の場合、シートカバーは車を購入した際には必ず使用しています。
シートカバーと車は昔からセットで購入するようにしています。
新車でも取り付けています。
<シートカバーを使用するメリット>
- シートの汚れ防止
- シートのヘタリ防止
- 汚れの簡単除去
- 車内を気軽に使用出来るようになる
このように、新車でも取り付けて使用していると乗り換えの際にシートカバーの代金以上に車の査定価格が上がる点です。
車内の汚れやヘタリや劣化の評価を付けて販売されますが、それぞれ汚れや煙草の焦げなどで評価がかなり下がります。
また、煙草の匂いの付き方も比較的マシになり、静電気なども発生しにくくなります。
車へのメリットも大きいですが、乗り手側としても気にする事無く利用できるようになるのが大きなメリットだと私は感じています。
ソニカの場合はグレード専用設計のシートカバーを使用すると、後部席がRSリミテッドはセパレートになっていますが、その機能も殺さずに使用できます。
シートカバーは使用や手放す時のことを考えてもつけておいた方がお得ですね!
付けて良かった内装カスタムパーツ
ここからは実用性の高かった内装カスタムグッズを紹介します。
どれも自分で簡単に取り付け出来るものばかりですので、オススメです。
思考停止で購入しても、そのまま取り付けまで簡単に出来てしまう手軽さに加えてメリットが沢山ありますのでお勧めです。
フットライト
フットライトはこれまで乗って来た全ての車に取り付けしています。
理由は簡単です。
「物を無くさなくなる」からです。
車内で暗い時に物を落とすと探すのに一苦労しますよね。
子供がいると特に物を落としがちです。
そんな時は「電源オン」で直ぐに足元が明るくなりますので、雨の中車の足元を這いずり回ってライトで照らして濡れながら落とし物探す必要も全くなくなります。
安くで悩みを解決できるのでお勧めです!
操作性が変わる装備(シフトノブ)
ソニカの純正シフトノブは軽い樹脂製の物です。
それに加えてソニカのCVTの切り替え動作は複雑ですし、マニュアルモード付の場合更に動作が複雑になります。
複雑な動作が増えればそれだけシフトノブの適度な重量感が動作を補助してくれますので、手元が楽になり切り替えがスムーズになります。
意外と交換していない方多いですが、オートマでも楽になるのでシフトノブの交換はお勧めできます。
ボディー補強方法
ソニカは古い車だと何度も言っていますが、それなりにボディーにヨレ(変形)が出てきます。
私の所有していたソニカもトランクのハッチから曲がるたびに異音がし始めていたので、補強を行いました。
乗り味はリアがガッチリするので、少し振り回されがちにはなりますが、異音が消えたのでお勧めです。
ソニカの場合はストレートピラーバーでも頭が当たらないので、安くてお勧めです。
後部席の搭乗者に対しても、強度の低い後ろ側の更に弱い横方向からの衝撃対策にピラーバーはお勧めできます。
既存のボルト2本で取り付け出来るので簡単です。
安全が第一ですし、車検対応の為にもピラーバーへのクッション材の取り付けは必ず忘れずに。
ピラーバーやロールバーなど車内に取り付ける補強部品やシートは搭乗者保護対策が必須です。
室内の暑さ対策
レザーシートを使用していると、特に夏場は熱くなってしまいまともに座れるようになるまで時間がかかる場合もあります。
このような場合に役立つのが、着座面から背中の上まで空気を送風してくれるシート取り付けタイプの暑さ対策グッズです。
正直、これは夏場欠かせないアイテムになっていました。
お話した通り、ソニカは熱に弱く直ぐにエアコンが止まりがちな上に効きが悪いですので必須でした。
ソニカを手放してからは使用していません。
基本的に古い車に乗る時は、暑さ対策は必須です。
ここまでの紹介を詳細にまとめた記事がありますので、詳しい情報はこちらからご確認ください。
CVT不具合対処方法
ソニカのCVTには少し弱点があります。
これは大きなデメリットでもありますので、これから購入を検討されている方は注意が必要です。
外れのCVTを引いてしまった場合特に役立つ情報です。
通常のソニカには見られないノッキングが発生し、最終的にはミッションの乗せ換えか、車の乗り換えを選択する事になります。
同じ事例で車を手放した方はSNSやブログやヤフー知恵袋を中心に結構な数見受けられました。
実際に自分がその症状で車を手放す事になりましたので、詳細やトラブル対処方法など紹介しています。
発生しうるトラブルですので、購入検討している方や現在ソニカを所有している方は一度確認してみて下さい。
この記事を実際に公開した際にはSNSを中心にしばらく話題となりました。
まとめ
ここまでソニカのカスタム事例と詳細記事を紹介してきましたが、ソニカは総評して非常に満足した車でした。
出来れば廃車まで乗り潰したかったですが、結果的にCVTの異常で手放す事になってしまい残念でした。
特別良く走るかどうかと言えば、正直パワーも速さも普通のオートマのCVT車といた感じですが、街乗りには最適です。
ハイパワースポーツカーをカスタムしてサーキット走っていた人がソニカに乗れば、ビックリするほど遅いです。
自然吸気エンジンの軽自動車からソニカに乗れば、最初はおどろく程の速さだと思います。
前者も後者も私の話ですが、ソニカへの乗り換えはワゴンRからでした。
しかし、ソニカの真の魅力は違った部分にあります。
ソニカの最大の魅力は高いアベレージ
ソニカの最大の魅力は、高いアベレージにより実現する「趣味と実用性の両立」です。
軽自動車に限っていえば、高いレベルで趣味と実用性を両立する事が出来ます。
ファミリーカーにするには厳しいですが、パパの乗る趣味要素の強いセカンドカーのポジションがピッタリだと思います。
独身の方で節約しながら生活にも使用する方にはお勧めです。
速い車が欲しい方やサーキットを走りたい人にはお勧め出来ません。
私もどの車にするか探していた時に、走りの楽しさと子育ての両方に使える維持費と価格が安い多少趣味も楽しめる車を探し続け、軽自動車のソニカに行きつきました。
その決め手になったポイントを5つ紹介します。
<ソニカの実用性の高さ5選>
- マニュアルモードで走りの要素を楽しむことが出来る。
- 走りを楽しみながらも快適なシートでドライブ可能。
- RSリミテッドでは、後部席がセパレートシートで育児にも最適。
- 子供を乗せてもセパレートシートを倒せば子供用自転車位余裕で乗る収納力。
- 運転席と助手席の空間の快適性がコンパクトカークラス。(スイッチ類も全て光ります)
まさに1クラス上のコンパクトカーの様なイメージです。
10年以上の時を経て人気の出てきたソニカは、専用アフターパーツも豊富に販売されるようになりました。
車両価格も比較的安いですし、程度の良い車両も多いです。
最近になってよくソニカを見かけるようになりましたし、サーキット仕様をイメージしたカスタムが多い印象です。
自分好みにカスタムして乗ってみるにはちょうど良い実用性のある車がソニカです。
購入検討中や、カスタムしたい方にこの記事が参考になればと思います。
皆さんも、一度ソニカの魅力を堪能してみて下さい。
では、最後まで読んでいただき有難うございました!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
パーツは専門店での購入が安心できるのでお勧めです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~